行政書士の仕事とは?
年収・やりがいから「食えない」
と言われる理由まで徹底解説!
「街の法律家」として、私たちの暮らしやビジネスに関わる
様々な行政手続きをサポートする専門家「行政書士」
独立開業しやすく定年もないことから、法律系の資格の中でも特に人気が高く
キャリアチェンジを目指す社会人や
セカンドキャリアを考える方々から注目を集めています。
しかし「合格しても食えない」といった厳しい声が聞かれるのも事実です。
この記事では、そんな行政書士という仕事のリアルを徹底的に解剖します。
具体的な仕事内容から、気になる年収
そしてこの仕事ならではのやりがいと、成功するための厳しさまで
その世界のすべてを詳しくお伝えします。
具体的な仕事内容は?
1万種類を超える「許認可申請」のプロ
行政書士の最も中核となる仕事は、官公署(役所など)に提出する書類の作成と
その申請を代理で行うことです。
その種類は、なんと1万種類を超えると言われています。
1. 許認可申請業務(独占業務)
これが行政書士の最も代表的な仕事であり
法律で守られた独占業務です。
• 建設業許可申請
建設業を営むために必要な許可の申請。
• 飲食店営業許可申請
レストランやカフェを開業するための許可の申請。
• 風俗営業許可申請
バーやスナックなどを開業するための許可の申請。
• 外国人の在留資格(ビザ)申請
外国人が日本で生活したり、働いたりするための手続き。
• 農地転用許可申請
農地を宅地などに変更するための手続き。
これらの複雑で面倒な書類作成と申請を、個人や企業に代わって行います。
2. 書類作成業務
許認可申請以外にも、権利義務や事実証明に関する様々な書類を作成します。
• 契約書の作成
• 内容証明郵便の作成
• 遺言書作成のサポート、遺産分割協議書の作成
3. 相談業務
上記の書類作成に関する、法的なアドバイスを行います。
行政書士になるには?
難関の国家試験
行政書士として働くためには、年に一度実施される
「行政書士」の国家資格が絶対に必要です。
試験の難易度と合格率
行政書士試験は法律系の国家資格の中でも、屈指の難関として知られています。
受験資格に学歴や年齢の制限はありませんが
合格率は例年10%前後と非常に狭き門です。
憲法、民法、行政法といった法律の深い知識に加え
一般知識も問われる幅広い学習が求められます。
気になる給料・年収事情
行政書士の収入は、働き方によって大きく異なります。
特に独立開業することで、高収入を目指せるのが大きな特徴です。
• 全体の平均年収:約600万円
• 働き方による違い
• 勤務行政書士:年収300万円~600万円
行政書士事務所や企業の法務部などで働く行政書士。
安定した収入が得られますが、収入の上限は比較的低めです。
• 独立・開業行政書士:年収400万円~1,000万円以上
自分で事務所を設立し、経営者として働く行政書士。
顧客を獲得できなければ収入はゼロという厳しい世界ですが
専門分野を確立し多くの顧客から支持されれば
年収数千万円を稼ぐことも夢ではありません。
「食えない」と言われるのは、この営業力の差が収入に直結するためです。
仕事のやりがいと大変なこと・厳しさ
やりがい
• 「街の法律家」として、直接人の役に立てること
「お店を開きたい」
「外国人パートナーと日本で暮らしたい」
といった、人々の夢や人生の節目に深く関わり
法的な手続きでその実現をサポートできることは、大きな喜びです。
• 感謝される喜び
複雑な手続きを無事に完了させ、お客様から「先生のおかげです、助かりました」
と直接感謝されることが何よりの原動力になります。
• 独立開業という自由な働き方
資格ひとつで年齢や場所に関係なく
自分の裁量で「一国一城の主」として働けるのは、最大の魅力のひとつです。
大変なこと・厳しいこと
• 常に学び続ける必要性
法律は、毎年のように改正されます。
常に最新の情報をインプットし、知識をアップデートし続けなければ
プロとして仕事はできません。
• ミスの許されないプレッシャー
書類の不備や申請の遅れは、お客様のビジネスの開始を遅らせるなど、大きな損害に繋がります。常に正確性が求められるプレッシャーは大きいものです。
• 独立後の「営業」の壁
どんなに法律に詳しくても、お客様を見つけなければ仕事になりません。
独立開業する場合は待っているだけでは「食えない」という厳しい現実が待っています。
あなたはどっち?
行政書士に向いている人・向いていない人
【向いている人の特徴】
• 地道で細かい作業が苦にならない、几帳面な人
• 知的好奇心が旺盛で、コツコツと学び続けるのが好きな人
• コミュニケーション能力が高く、人の話を親身に聞ける人
• 強い責任感と、高い倫理観を持つ人
• 独立志向があり、自分の力で道を切り拓きたい人
【向いていない人の特徴】
• 大雑把な性格で、細かい作業が嫌いな人
• 勉強が嫌いな人、向上心がない人
• 人と話すのが苦手な人
• 安定だけを求め、営業活動などをしたくない人
• 単純なデスクワークをしたい人
行政手続きの専門家
行政書士への道は、合格率10%という難関国家試験を突破しなければならない
険しい道のりです。
そして 資格取得後も常に学び続け
自ら顧客を開拓していくという、厳しいプロの世界が待っています。
しかし、その道のりの先には自らの専門知識で
人々の夢や挑戦を支え社会に貢献するという
何物にも代えがたい尊いやりがいがあります。
もしあなたが、法律というツールを使って人の役に立ちたいという熱意と
困難に立ち向かう強い意志を持っているなら
行政書士という仕事は、あなたの人生を豊かにする
挑戦しがいのある素晴らしいキャリアとなるでしょう。
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