仕事

ソムリエ

ソムリエの仕事とは?
年収・資格・やりがいから厳しい現実まで徹底解説!

 

高級レストランで、お客様の好みや料理に合わせ
最高の一本のワインを提案する、ワインの専門家「ソムリエ」
そのスマートで華やかな姿に憧れを抱く人も多いでしょう。

「ワインが好き」という気持ちを究極の形でおもてなしに変える
非常に奥深くやりがいのある仕事です。

しかし、そのエレガントな立ち居振る舞いの裏には
膨大な知識を記憶するための地道な努力と
お客様を最高に楽しませるための
おもてなしのプロとしての厳しい現実が存在します。

この記事では、そんなソムリエという仕事のリアルを徹底的に解剖します。

 

具体的な仕事内容は?
ワインを注ぐだけではない!

ソムリエの仕事は、単に「お客様にワインを注ぐ」だけではありません。
お客様の食事体験そのものを、最高に豊かなものへと演出し
レストランの利益にも貢献する、非常に多岐にわたる業務を担います。

  • お客様へのワインの提案・提供
    これが最も中核となる仕事です。お客様の好み、予算、
    そしてその日の料理との相性(ペアリング)を瞬時に考え合わせ
    膨大なワインリストの中から、最高の一本を提案します。
    美しい所作で抜栓し、最適な温度・グラスで提供することで
    ワインの魅力を最大限に引き出します。
  • ワインの仕入れ・在庫管理
    レストランの「ワインの顔」を決める、非常に重要な仕事です。
    料理のコンセプトに合わせてワインを選定し、ワインリストを作成。
    在庫を管理し、飲み頃を見極めながら、
    最適なタイミングでお客様に提供できるよう、セラー全体を管理します。
  • 飲料全体の管理
    ワインだけでなく食前酒や食後酒、水、ジュースといった
    レストランで提供する全ての飲料の責任者でもあります。
  • 後進の育成・店舗運営
    経験を積めば他のスタッフへの飲料に関する教育や
    店舗の売上管理といったマネジメント業務も担います。

 

ソムリエになるには?
必要な資格は?

A. 法律で定められた必須の国家資格はありません。
しかし、プロとして働く上で信頼の証となる
民間資格の取得が事実上のスタンダードです。

極端に言えば「今日から私はソムリエです」と名乗れば
誰でもソムリエになることができます。
しかし、お客様からお金をいただくプロとして活動するためには
専門知識と技術を持つことの客観的な証明が不可欠です。

日本で最も権威のある資格が(一社)
日本ソムリエ協会(J.S.A.)が認定するものです。

【J.S.A. ソムリエ呼称資格認定試験】

  • 受験資格: 飲食サービス業での実務経験が通算3年以上
    (協会員は2年以上)あることが求められます。
    つまり、誰でも受けられるわけではなく既にプロとして働いている人が
    その実力を証明するために受ける試験です。
  • 難易度
    筆記試験、テイスティング、論述、サービス実技と
    非常に広範な知識と技術が問われる難関試験です。

【ワイン好きなら…】
実務経験がないワイン愛好家向けには
同じくJ.S.A.が認定する「J.S.A. ワインエキスパート」
という資格があり、こちらも非常に難易度の高い
専門的な資格として知られています。

日本ソムリエ協会

 

気になる給料・年収事情

ソムリエの収入は、勤務先の格や、本人のスキル、経験によって大きく異なります。

  • 全体の平均年収:約300万円~600万円
  • 勤務先による違いの目安
    • カジュアルなレストラン・個人店 年収300万円~500万円
    • 高級レストラン・一流ホテル 年収400万円~600万円以上

一般的な飲食店スタッフと比較すると資格を持つことで
資格手当が付いたりより格の高い店舗へ転職しやすくなったりするため
収入は高くなる傾向にあります。

また、ソムリエコンクールでの入賞歴や、メディアでの知名度が上がれば
年収1,000万円を超えるトップソムリエになることも夢ではありません。

 

仕事のやりがいと大変なこと・厳しさ

やりがい

「最高の一皿」を「最高の体験」にできること
シェフが作り上げた最高の料理に自分の選んだ一本のワインが
完璧に寄り添いお客様の食事体験を何倍にも豊かにできた。
その瞬間の喜びは何物にも代えがたいものです。

お客様からの「ありがとう」という信頼
自分の提案でお客様がワインの世界に目覚めたり
記念日を最高の思い出にできたりした時に
「あなたに選んでもらってよかった」と感謝されることは大きな喜びです。

尽きることのない、知的な探求
ワインの世界は、歴史、地理、化学、そして芸術が絡み合う
非常に奥深い世界です。
一生をかけても学び尽くせないほどの知的な探求がこの仕事の大きな魅力です。

大変なこと・厳しいこと

膨大な知識の暗記と、絶え間ない学習
世界中のワイン産地、ブドウ品種、生産者、ヴィンテージごとの特徴など
記憶すべき知識は膨大です。
常に最新の情報を学び続けるストイックさが求められます。

華やかなイメージとは裏腹の地道な作業
お客様の前に立つ時間は、仕事の一部です。
ワインの在庫管理やセラーの清掃、グラス磨きといった
地道な裏方作業が非常に多くあります。

体力的な負担
一日中立ち仕事であり重いワインケースを運ぶことも日常茶飯事です。
また、勤務時間が長く、生活も不規則になりがちです。

 

あなたはどっち?
ソムリエに向いている人・向いていない人

【向いている人の特徴】

  • 何よりもまず、ワインや食への尽きない探求心がある人
  • コミュニケーション能力が高く、人の話を聞くのが上手な人
  • 「おもてなし」の心を持ち、人を喜ばせることにやりがいを感じる人
  • 記憶力に自信があり、地道な勉強を続けられる人
  • 清潔感があり、立ち居振る舞いが美しい人

【向いていない人の特徴】

  • ワインや食にあまり興味がない人
  • 人と話すのが苦手、またはストレスに感じる人
  • 地道な作業や、裏方仕事が苦手な人
  • 勉強が嫌いな人、向上心がない人
  • プレッシャーに弱く、人前に立つのが苦手な人

 

おもてなしのプロ

ソムリエは、単に「ワインに詳しい人」ではありません。
それは、ワインというツールを通じて人々の食事の時間を
一生の思い出に残るような特別な体験へと昇華させる
「おもてなしのプロフェッショナル」です。

その道は、華やかなイメージとは裏腹に
地道な学習と努力の積み重ねが求められる
険しい「職人」の道でもあります。

しかし、その道のりの先には、自分の知識と感性で
お客様を笑顔にし「美味しい」のその先にある感動を共有できる
という何物にも代えがたい、芳醇なやりがいが待っています。

もしあなたがワインへの尽きない愛情と最高のおもてなしを追求する
情熱を持っているならソムリエという道は
あなたの人生を豊かにする、素晴らしいキャリアとなるでしょう。

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ABOUT ME
aki
akiです。過去の交通事故で夢を諦め、人生の挫折から多くを学びこれからの人生をより豊かに生きるため日々精進しております。 調べることが大好きでわからないこと知りたいことがあればとにかく調べるやってみる!好奇心が絶えません!