CADオペレーターの仕事とは?
未経験からなれる?
年収・やりがいから将来性まで徹底解説!
家やビル、自動車、スマートフォン…。
私たちの身の回りにある、あらゆる「ものづくり」の原点には
必ず「図面」が存在します。
そのものづくりの設計図を専門のソフトウェア
「CAD(キャド)」を駆使して作成する
まさに縁の下の力持ち。それが「CADオペレーター」です。
「専門職でかっこいいけど、難しそう…」
「未経験からでもなれるの?」
そんな疑問を持つ方のために
この記事では、CADオペレーターという仕事のリアルを徹底的に解剖します。
具体的な仕事内容から、気になる年収、
そしてこの仕事ならではのやりがいと将来性まで
その世界のすべてを詳しくお伝えします。
具体的な仕事内容は?
設計者の「頭の中」を形にする
CADオペレーターの主な仕事は建築家や設計士、デザイナー
といった専門家の指示に基づき
CADソフトを使って、正確な図面データを作成・修正することです。
単なる「清書係」ではなく設計者の意図を正確に汲み取り
図面に反映させる、専門的なスキルが求められます。
活躍の場は、非常に多岐にわたります。
• 建築・土木業界
家やビルの設計図、道路や橋の工事図面などを作成します。
• 機械・メーカー業界
自動車や家電製品の部品図、金型(かながた)の図面などを作成します。
• インテリア・アパレル業界
家具の設計図や、洋服の型紙(パターン)などを作成します。
図面の作成・修正以外にも、図面の管理や
関連書類の作成といった事務作業を担うこともあります。
CADオペレーターになるには?
必要な資格は?
A. 法律で定められた必須の国家資格はありません。
未経験からでも十分に目指せる仕事です。
しかし、専門職であるためスキルを客観的に証明できる資格を
持っていると、就職や転職の際に圧倒的に有利になります。
【持っていると有利な資格】
• CAD利用技術者試験(2次元/3次元)
CADの知識と操作スキルを証明する
最も知名度の高い資格のひとつです。
• 建築CAD検定試験
建築分野に特化したCADスキルを証明する資格で
建築業界を目指すなら特におすすめです。
• オートデスク認定資格プログラム
世界シェアNo.1のCADソフト「AutoCAD」の
開発元が認定する国際的な資格です。
【未経験から始めるには?】
独学で学ぶことも可能ですが、職業訓練校や専門スクールに通い
基礎から体系的に学ぶのが最も効率的です。
多くのスクールでは、就職サポートも行っています。
気になる給料・年収事情
CADオペレーターの収入は、雇用形態や経験、スキル
そして業界によって異なります。
• 全体の平均年収:約350万円~500万円
(正社員の場合)
厚生労働省の職業情報提供サイトによると
全国平均は約452万円となっており、日本の平均年収と同程度の水準です。
• 雇用形態による違いの目安
• 正社員
350万円~500万円以上
• 派遣社員
280万円~450万円
• パート・アルバイト
時給1,300円~1,800円
経験年数や、3次元CAD(3D CAD)やBIMといった
より高度なスキルを身につけることで
年収500万円以上を目指すことも十分に可能です。
特に機械や電気電子業界は、給与水準が高い傾向にあります。
仕事のやりがいと大変なこと・厳しさ
• やりがい
• 「ものづくり」の第一歩に携われること
自分の描いた図面が、やがて本物のビルや製品として形になる。
その過程を目の当たりにできるのは、何物にも代えがたい達成感です。
• 専門スキルが身につく「手に職」
CADのスキルは、一度身につければ、業界を問わず
全国どこでも通用する強力な武器になります。
• 働き方の選択肢が広い
正社員だけでなく派遣やパート、さらには在宅ワーク(テレワーク)
といったライフスタイルに合わせた多様な働き方が可能です。
• 大変なこと・厳しいこと
• 長時間のデスクワークによる身体的負担
一日中パソコンに向き合うため、肩こり、腰痛、眼精疲労といった
「職業病」とは切っても切れない関係です。
• 地道で緻密な作業の連続
ミリ単位のズレも許されない、非常に精密な作業を
コツコツと長時間続ける忍耐力が求められます。
• 納期前のプレッシャー
設計変更による急な修正依頼は日常茶飯事です。
納期が迫る中
正確性とスピードの両立が求められるプレッシャーは大きいものです。
あなたはどっち?
CADオペレーターに向いている人・向いていない人
【向いている人の特徴】
• 何よりもまず、ものづくりが好きな人
• 地道で細かい作業が苦にならない、集中力が高い人
• 几帳面で、正確性を追求できる人
• パソコン操作や、新しいソフトを覚えるのが好きな人
• 設計者など、人と円滑にコミュニケーションが取れる人
【向いていない人の特徴】
• 大雑把な性格で、細かい作業が嫌いな人
• 長時間じっとしているのが苦手な人
• 単純な作業の繰り返しが苦痛に感じる人
• コミュニケーションを取るのが苦手な人
• クリエイティブな発想をメインの仕事にしたい人(設計者向き)
まとめ
CADオペレーターは、単なる「図面を描く作業員」ではありません。
それは、設計者の想いを正確に読み取り
ものづくりの未来を形にする専門性と正確性が求められる
誇り高い「職人」です。
その道は、時に地道で根気のいる作業の連続かもしれません。
しかし、AIの進化が叫ばれる現代においても
設計者の意図を汲み取るコミュニケーション能力や
複雑な修正に対応する柔軟性は人間にしかできない価値として
今後もますます重要になっていくでしょう。
もしあなたが、ものづくりの世界に「縁の下の力持ち」
として深く関わりたいと願うなら、CADオペレーターという仕事は
あなたのキャリアにとって、非常に価値のある確かな選択肢となるはずです。
他の仕事も見てみる→Check

