旅行代理店の仕事とは?
年収・やりがいから
「キツい」と言われる理由まで徹底解説!
「旅行が好き!」
「誰かの特別な思い出作りをサポートしたい」
そんな想いを持つ人にとって、旅行代理店の仕事は
まさに夢と現実を結びつける魅力的な職業です。
お客様の「行きたい」という漠然とした願望を
忘れられない「旅」という形に変える、夢のコンサルタント。
しかし、その華やかなイメージの裏には、膨大な知識と
一瞬のミスも許されない責任感
そして時には厳しい現実が存在します。
この記事では、そんな旅行代理店の仕事のリアルを徹底的に解剖します。
具体的な仕事内容は?
「売る」だけではない!
旅行代理店の仕事は
単に「パンフレットを渡して、予約を取る」だけではありません。
お客様の旅をトータルでプロデュースする
非常に多岐にわたる業務で成り立っています。
• カウンターセールス
私たちが最もイメージする、店舗の顔となる仕事です。
お客様の要望(「ハネムーンで、予算50万円でヨーロッパに行きたい」
「家族で温泉に行きたい」など)を丁寧にヒアリングし
最適な宿泊先や交通手段、観光プランを提案・予約・手配します。
• 団体旅行営業
学校の修学旅行や、企業の社員旅行
インセンティブ旅行(報奨旅行)などを担当します。
学校や企業に出向きプレゼンテーションを行い
大型の契約を獲得する、BtoBの営業活動が中心です。
• ツアー企画(プランニング)
「〇〇を巡る3日間の旅」といった
パッケージツアーそのものを企画・造成する仕事です。
トレンドを読み、魅力的な訪問先を選定しコストを計算して
ひとつの「商品」を作り上げます。
• 手配業務(オペレーション)
カウンターや営業担当者が受けた予約に基づき
航空会社やホテル、現地のバス会社などに
間違いなく予約(ブッキング)を入れる、裏方の重要な仕事です。
• 添乗業務(ツアーコンダクター)
自社で企画したツアーや、団体旅行に同行し
旅程がスケジュール通りに進むよう管理し、お客様の安全と満足を守ります。
必要な資格は?
未経験でもなれる?
A. 働く上で、必須の国家資格は「ありません」。
しかし、キャリアアップと信頼のために
事実上、不可欠な国家資格が存在します。
• 旅行業務取扱管理者(国家資格)
これが、旅行業界で最も重要視される資格です。
旅行業法に基づき、各営業所に1名以上、
この資格保有者を「管理者」として選任することが義務付けられています。
そのため、この資格を持っていると
就職・転職の際に圧倒的に有利になり
資格手当や、将来の管理職への道も開けます。
• その他の有利なスキル
• 語学力(TOEICなど)
海外旅行の取り扱いや、外国人観光客(インバウンド)対応に役立ちます。
• 地理・歴史の知識
観光地の魅力を深く語れることは、お客様からの信頼に直結します。
気になる給料・年収事情
旅行代理店の給与は、企業の規模や役職によって異なりますが
全産業の平均と比較すると、必ずしも高い水準とは言えないのが実情です。
• 全体の平均年収:約300万円~500万円
• 初任給の目安:月給 約20万円~23万円
給与そのものよりも、後述する「やりがい」や「旅行が好き」という情熱が
この仕事を続ける大きな動機となっている人が多いのが特徴です。
大手代理店では、営業成績に応じたインセンティブ(報奨金)
が支給されることもあります。
仕事のやりがいと大変なこと・厳しさ
• やりがい
• お客様の「夢」を形にできること
一生に一度のハネムーン、家族の絆を深める旅行。
そんな、人々の大切な時間の演出に深く関わり
最高の思い出作りをサポートできること。
• 「ありがとう」という最高の言葉
旅行から帰ってきたお客様から
「あなたに頼んでよかった」「最高の旅になりました!」と
笑顔で感謝された時の喜びは、何物にも代えがたいものです。
• 知識がそのまま武器になる
自分が好きな旅行や地理の知識を、そのまま仕事に活かし
お客様に喜んでもらえます。
大変なこと・厳しいこと
• 一瞬のミスも許されないプレッシャー
日付の間違い、名前のスペルミス、ビザの手配漏れ…。
一つの小さなミスがお客様の旅行全体を台無しにしてしまう可能性があります。
その責任感は非常に重いものです。
• トラブル対応とクレーム処理
「飛行機が飛ばない」「現地のホテルが予約されていない」
といった緊急事態への対応や、
お客様からのクレームに、冷静に対処しなければなりません。
• 繁忙期と閑散期の差
お盆や年末年始、ゴールデンウィーク前は
残業が続くことも珍しくありません。
Q. 危険なことは?
A. カウンター業務に、物理的な危険はほとんどありません。
しかし「添乗業務(ツアーコンダクター)」の場合は別です。
現地の政情不安や、天災、お客様の急な病気やケガといった
予測不可能な事態に、お客様の安全を守る責任者として
対応しなければならないという精神的・肉体的な危険が伴います。
あなたはどっち?
旅行代理店に向いている人・向いていない人
【向いている人の特徴】
• 何よりもまず、「旅行」と「人」が好きな人
• コミュニケーション能力が高く、人の話を親身に聞ける人
• 地道で細かい作業が苦にならない、几帳面な人
• トラブルにも冷静に対応できる、精神的なタフさを持つ人
• 好奇心旺浅盛で、常に新しい情報を学ぶのが好きな人
【向いていない人の特徴】
• 大雑把な性格で、細かい確認作業が嫌いな人
• 人からのクレームや、感謝されない仕事に耐えられない人
• 安定したカレンダー通りの休日を最優先したい人
• (営業職の場合)目標数字(ノルマ)に追われるのが苦手な人
• 自分が旅行に行きたいだけで
人の旅行をサポートすることに興味がない人
「旅」の夢のコンサルタント
旅行代理店の仕事は、単なる「予約係」ではありません。
インターネットで誰でも簡単に予約ができるようになった現代だからこそ
プロにしかできない「旅のコンサルティング」の価値が問われています。
その道は時に地道で責任も重く、決して楽なことばかりではありません。
しかし、それを乗り越えた先には、自分の知識と提案で
誰かの人生に「忘れられない1ページ」を刻むことができるという
何物にも代えがたい、揺るぎない誇りが待っています。
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