仕事

お笑い芸人

お笑い芸人の仕事とは?
年収・なり方から「99%が売れない」
厳しい現実まで徹底解説!

 

テレビのバラエティ番組、劇場の舞台、そしてYouTube。

漫才、コント、モノマネ、大喜利…。
あらゆる場所で、あらゆる手法を駆使して
私たちに「笑い」を届け
日常のストレスを吹き飛ばしてくれるエンターテイナー
「お笑い芸人」

「人を笑わせるのが好き」
「人気者になりたい」

そんな想いを抱く人にとって
非常に魅力的で、夢のある仕事です。

しかし、その華やかなスポットライトの裏には
「売れるのは、ほんの一握り」と言われる
日本で最も厳しい競争社会の一つが存在します。

この記事は、[芸能・芸術の職業大全]の一部として
そんな「お笑い芸人」という仕事のリアルを徹底的に解剖します。

 

お笑い芸人になるには?
必要な資格は?

A. お笑い芸人になるために
法律で定められた必須の国家資格や学歴は
一切ありません。

極端に言えば、「今日から私はお笑い芸人です」と名乗り
路上でネタを始めれば、誰でもなることができます。
しかし、それは「プロとしてお金をもらう」こととは全く別次元の話です。

【プロになるための一般的なルート】

1. 養成所(NSCなど)に入学する

吉本興業のNSC(吉本総合芸能学院)や
ワタナベコメディスクールなど
大手芸能事務所が運営する養成所に入り
ネタ作りや発声、演技といった基礎を学ぶのが最も王道のルートです。
卒業時に、事務所に所属できるかどうかが決まります。

2. 芸能事務所のオーディションを受ける

養成所を経由せず、直接事務所のオーディションを受け
所属を目指す道もあります。

3. フリーで活動し、スカウトを待つ

小劇場などでライブ活動を続け、実力が認められれば
事務所から声がかかることもあります。

いずれにせよ、キャリアのスタートは
ほぼ「事務所に所属すること」から始まります。

 

具体的な仕事内容は?
「ネタ」だけではない!

お笑い芸人の仕事は、私たちが目にする
「舞台やテレビでのネタ披露」に至るまでの
地道な「準備」と多岐にわたる「タレント活動」で成り立っています。

1. ネタ作り

これが芸人の核となる、最も重要な創造活動です。

発想
日常生活やニュース、人間観察の中から
「笑い」に繋がる種を見つけ出します。

構成
 漫才なら「ボケ」と「ツッコミ」の掛け合い
コントなら設定とキャラクターを作り込み
物語として練り上げます。

推敲
 何度も何度も書き直し、実際に声に出して練習し
最高の「笑い」を生み出すためのブラッシュアップを続けます。

2. 舞台(ライブ)

新ネタを試し、腕を磨くための主戦場です。
劇場のオーディションライブなどで
観客の反応をダイレクトに感じながら、ネタを進化させていきます。

3. テレビ・ラジオ出演

ネタ番組だけでなく、バラエティ番組でのトーク
ひな壇でのリアクション、ロケ、情報番組のコメンテーターなど
芸人の「個性」や「タレント性」が求められる仕事です。

4. 営業

企業のイベントや、学園祭、地方のお祭りなどに呼ばれ
ネタを披露する仕事です。
若手芸人にとっては重要な収入源のひとつとなります。

5. その他

YouTubeチャンネルの運営、SNSでの発信
書籍の執筆、俳優業など、活動の幅は多岐にわたります。

 

気になる給料・年収事情

「売れている芸人は、億単位を稼ぐ」

そんな夢のある話がある一方で
「99%の芸人は、アルバイトなしでは生活できない」
という厳しい現実が存在します。
収入は、完全な「実力・人気・実績主義」であり
ピンからキリまで、天と地ほどの差があります。

収入源

• 舞台の出演料(ギャラ)

• テレビ・ラジオの出演料

• 営業のギャラ

• CM契約料

• YouTubeなどの広告収入

• グッズ販売

• 印税(書籍など)

【収入の目安】

 

若手芸人(芸歴1~5年目)
年収 ほぼゼロ ~ 100万円

収入源は、小劇場のわずかなギャラや
たまに入る営業が中心。
ほとんどの人が、週5日以上のアルバイトをしなければ
生活費はもちろん、養成所の学費や
ライブのノルマ(チケットを自分で買い取る制度)すら払えません。

中堅芸人(テレビに少しずつ出始める)
年収300万円~1,000万円

ゴールデンタイムの番組にレギュラー出演が決まったり
賞レース(M-1グランプリなど)で結果を残したりすると
収入は一気に跳ね上がります。

トップ芸人(冠番組を持つレベル)
年収 数千万円~数億円

テレビやCMに引っ張りだこになれば、収入は青天井です。

 

仕事のやりがいと大変なこと・厳しさ

やりがい

究極の「承認欲求」

自分の「面白い」で、人を笑顔にできる

自分が考え抜いたネタで
目の前のお客さんが大爆笑してくれた瞬間。
その快感は、一度味わうと病みつきになる
何物にも代えがたい喜びです。

「人気者」になれる可能性

テレビに出て、街で声をかけられる。
自分の言葉が、世の中の流行語になる。
そんな、普通の人生では決して味わえない
スターダムに駆け上がる夢があります。

自由な発想と表現

常識にとらわれず
自分の「面白い」という感性だけを武器に
自由に表現できる(もちろん、コンプライアンスの範囲内で)創造的な仕事です。

大変なこと・厳しいこと

常に「ウケる」か「スベる」か

圧倒的な経済的不安

これが最大の厳しさです。
「いつ売れるか分からない」
「来月には仕事がゼロかもしれない」という不安と
常に隣り合わせです。

「スベる」ことへの恐怖

魂を込めて作ったネタが
全くウケなかった時の精神的なダメージは計り知れません。
それでも、次の舞台に立ち続けなければならない
強靭なメンタルが必要です。

ネタ作りの「生みの苦しみ」

「面白い」を生み出し続けるプレッシャーは
想像を絶します。
常にアンテナを張り、新しい笑いを模索し続ける
終わりなき戦いです。

不規則な生活と、プライベートのなさ

深夜までのネタ合わせ、早朝からのロケ
地方への営業。
売れれば売れるほど休みはなくなり
プライベートな時間は失われていきます。

 

あなたはどっち?
お笑い芸人に向いている人・向いていない人

【向いている人の特徴】

• 何よりもまず、「人を笑わせるのが好き」で
そのための努力を厭わない人
• 精神的に極めてタフで、打たれ強く、絶対に諦めない心を持つ人
• 人間観察が好きで、日常の中に「面白い」を見つけ出す視点を持つ人
• 地道な努力(ネタ作り、練習)を、コツコツと続けられる人
• 目立ちたがり屋で、人前で自分を表現するのが好きな人

【向いていない人の特徴】

• 安定した収入や、決まった休日を望む人
• 人からの評価(特に「スベる」こと)に、ひどく傷つきやすい人
• 地道な作業や、裏方仕事が嫌いな人
• 「面白い」と言われるのを待っているだけで、自分から努力しない人
• 常識やルールに縛られすぎる人

 

日常のストレスを
吹き飛ばしてくれるエンターテイナー

お笑い芸人は、単なる「面白い人」ではありません。

それは、時代の空気を読み、人間の本質を鋭く観察し
緻密な計算と、日々の鍛錬によって
「笑い」という名の感動を生み出す
高度な技術を持った「表現者」です。

その道は、99%の苦労と、1%の歓喜でできている
と言っても過言ではありません。

しかし、その1%の歓喜
すなわち「自分の笑いで、誰かが幸せになった」という瞬間の喜びが
他の全てを凌駕するほどの魅力を持っているからこそ
今日も多くの若者が、その険しい舞台を目指し続けているのです。

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ABOUT ME
aki
akiです。過去の交通事故で夢を諦め、人生の挫折から多くを学びこれからの人生をより豊かに生きるため日々精進しております。 調べることが大好きでわからないこと知りたいことがあればとにかく調べるやってみる!好奇心が絶えません!