仕事

モデル

モデルの仕事とは?
年収・なり方から「99%が稼げない」
過酷な自己管理の現実まで徹底解説!

 

雑誌の表紙、テレビCM、きらびやかなファッションショー。
デザイナーが作った服や、企業の商品を
自らの「肉体」と「存在感」だけで
最も魅力的に見せる「生きた芸術作品」。
それが「モデル」です。

「スタイルが良いね、モデルさんみたい」
そんな言葉に象徴される、多くの人が憧れる「美」の頂点。

しかし、その華やかなスポットライトの裏には
私たちの想像を絶する「自己管理」という名の
孤独な戦いと常に「選ばれる」側であるという
過酷な競争社会が存在します。

この記事は、[芸能・芸術の職業大全]の一部として
そんな「モデル」という仕事のリアルを
その収入源から厳しい現実まで、徹底的に解剖します。

 

モデルになるには?
必要な資格は?

A. 法律で定められた必須の国家資格や免許は
一切ありません。

究極的には、あなたの「容姿」「スタイル」「雰囲気」が
クライアント(依頼者)に「この人を使いたい」と思わせれば
あなたはプロのモデルです。

【「資格」より「所属」が全て】

プロとして活動するためには「モデル事務所(芸能事務所)」
に所属することが、事実上のスタートラインです。

【プロになるための主なルート】

オーディションに応募する

雑誌(Seventeen, non-noなど)の専属モデルオーディションや
事務所主催のオーディションに合格して、所属を目指します。

スカウトされる

原宿や表参道といった街中で
事務所のスカウトマンに声をかけられるケース。

養成所(スクール)に通う

モデル事務所が運営するスクールで
ウォーキングやポージングの基礎を学び
優秀者が所属に昇格します。

SNSからの発掘

Instagramなどで、自身のファッションやスタイルを発信し続け
そのフォロワー数や影響力が
事務所やクライアントの目に留まるケースも、近年非常に増えています。

一般社団法人日本モデルエージェンシー協会

 

具体的な仕事内容は?
「着こなす」のではなく「表現する」

モデルの仕事は単に「服を着て、立っている」ことではありません。
クライアントの意図を100%理解し
その商品(服、化粧品、車など)が持つ世界観を「表現」することです。

1. スチール(静止画)撮影

雑誌モデル

ファッション雑誌で、服やメイクを魅力的に見せるためのポージング。

広告(CM)モデル

商品やサービスの「顔」として、イメージを体現します。

2. ショー(動画)撮影

ファッションショー

デザイナーの新作をまとい、ランウェイを歩く、モデルの晴れ舞台。

CM・Web動画

広告モデルとして、映像の中で演技をすることもあります。

3. パーツモデル

特定の身体の「部分」に特化した専門家。

ハンドモデル

指輪やネイル、スマートフォンのCMなど。

ヘアモデル

美容室のヘアカタログや、シャンプーのCMなど。

4. 【最重要】見えない仕事

オーディション

仕事の9割は、このオーディションで決まります。
何十、何百というライバルの中から「選ばれる」ための戦いです。

自己管理(セルフマネジメント)

後述する、この仕事の核となる部分です。

 

気になる給料・年収事情

この問いに答えるのは、最も困難です。
なぜなら、収入は「ほぼゼロから数十億円」
まで天と地以上の差があるからです。

「モデルとして、それだけで生活できている人は、ほんの一握り」

これが、まず知るべき厳しい現実です。

収入源

「ギャランティ(報酬)制」 雑誌1ページ
CM1本、ショー1回ごとの出演料(ギャラ)が収入となります。

【収入の目安】

新人・読者モデル

年収 ほぼゼロ ~ 50万円 ギャラは1回の撮影で数千円~1万円程度。
アルバイトをしなければ生活は不可能であり
むしろレッスン代や美容代で赤字になることがほとんどです。

中堅(雑誌専属モデルなど)

年収300万円~1,000万円 雑誌の専属モデルとして固定給が出たり
広告の仕事がコンスタントに入るようになると
ようやく「モデル」として生活できるようになります。

トップモデル(CM契約・ハイブランド)

年収 数千万円~数十億円 誰もが知る企業のCMに起用されたり
パリコレなど海外のハイブランドのショーに
呼ばれたりするレベルになれば、収入は青天井です。

 

仕事のやりがいと大変なこと・厳しさ

やりがい

究極の「美の体現者」

「時代の顔」になれる

自分の顔やスタイルが、雑誌の表紙や街中のポスターとなり
多くの人の目に触れる。
その影響力と高揚感は、何物にも代えがたいものです。

最高峰の「美」に触れられる

一流のデザイナーが作った服、一流のヘアメイク、一流のカメラマン。
各分野のプロフェッショナルたちが結集した「作品」の一部になれる
芸術的な喜びがあります。

「憧れ」の存在になれる

「あのモデルさんみたいになりたい」と
誰かの目標や憧れの存在になれること。

大変なこと・厳しいこと・危険なこと

365日24時間の「自己管理」

これが最大の厳しさです。

体型維持
常に完璧なプロポーションを維持するため
過酷な食事制限と、日々のトレーニングが義務として課せられます。
「太る」ことは、即「失業」に繋がります。

肌・髪の管理
最高のコンディションを保つため
スキンケアやヘアケアにも、莫大な時間とお金を費やします。

精神的なタフネス(オーディション地獄)

オーディションは、「受かる」ことより
「落ちる」ことの方が圧倒的に多い世界です。
自分の「容姿」を毎日、他人にジャッジされ
拒絶されることに耐えうる、強靭な精神力(メンタル)が必要です。

過酷な「肉体労働」

「真冬の雪山で、春物の薄いワンピース1枚」での撮影や
「一日中、足が血だらけになるハイヒール」で立ち続けるなど
見た目とは裏腹に、非常に過酷な肉体労働です。

職業病という「危険」

過度なダイエットによる
摂食障害や精神的なプレッシャーによるうつは
この業界の深刻な問題です。

また、悪質なスカウトやカメラマンによる
詐欺やトラブルに巻き込まれる危険も潜んでいます。

 

あなたはどっち?
モデルに向いている人・向いていない人

【向いている人の特徴】

・ 何よりもまず、精神的に極めてタフで、「プロ意識」が高い人

・ 「美」への探求心が尽きず
地道な自己管理(食事制限、運動)を「努力」と感じない人

・ 人前に立ち、自分を表現することが大好きな「目立ちたがり屋」

・ オーディションに落ち続けても、絶対に諦めない「負けず嫌い」

・ 協調性があり、スタッフの意図を汲み取れる人

【向いていない人の特徴】

・ 安定した収入や、カレンダー通りの休日を望む人

・ 「食べること」が何よりも好きで、食事制限が苦痛な人

・ 人からの評価(特に容姿)に
ひどく落ち込んでしまう「打たれ弱い」人

・ 地道な努力や、体調管理が苦手な人

・ 「華やかな世界」に憧れているだけで
泥臭い努力をする覚悟がない人

 

多くの人が憧れる「美」の頂点。

モデルは、単なる「スタイルが良い人」ではありません。

それは、自らの肉体を極限まで磨き上げ
商品や芸術の「顔」としての責任を全うする
「美のアスリート」であり「表現者」です。

その道は、99%の地道な自己管理と、1%のスポットライトでできている
と言っても過言ではありません。

しかし、その1%の輝きすなわち「自分の存在で、作品を最高のものにできた」という瞬間の喜びが他の全てを凌駕するほどの魅力を持っているからこそ
今日も多くの人が、その険しいランウェイを目指し続けているのです。

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ABOUT ME
aki
akiです。過去の交通事故で夢を諦め、人生の挫折から多くを学びこれからの人生をより豊かに生きるため日々精進しております。 調べることが大好きでわからないこと知りたいことがあればとにかく調べるやってみる!好奇心が絶えません!