ハブ取り職人
今回はハブ取り職人についてになります。ハブの生息していない地域では成り立たない仕事ですが、どのようなものなのかみてみましょう。
ハブ取り職人とは?
毒を持つヘビとして有名なハブですが沖縄を中心に22の島に生息していてハブに噛まれる被害が(昔に比べ大きく減少)現在も続いている厄介なヤツです。
その被害を少しでも減らすために捕まえてきたハブを各役所が買い取る事業を始めました。
ハブ取り職人は役所に買い取ってもらったハブの対価としてお金を受け取ることで稼ぐ人になります。単価は一匹あたり¥3,000ほど。一時期一匹あたり¥5,000で買い取られていた時期もあったようですが、専業で行う人の増加や、支払いに対する金銭的負担が生じたりといくつかの理由から現在の金額に落ち着いたようです。100匹捕まえてやっと30万円…当然噛まれるリスクもあるというなかなか大変で危険な仕事といえます。
ハブによる被害は?
現在は血清があるので素早い対処さえできれば命を落とすことはありませんが肉を破壊したり幹部を壊死させることもあるほどの危険な毒を持っています。2000年を境に死者は出なくなり被害も年々減少傾向にありますが年に数十件噛まれたという報告があるそうです。
ハブの有効利用
ハブ酒はその名の通りハブを酒に漬けて作るのですが、その際の材料として利用することができます。そのほかにも皮を加工して財布などの小物を作ったり料理の材料になることもあるそうです。
ハブ取り職人になる
いきなり素人がハブを捕まえに行っても返り討ちにあってしまいます。ちゃんとした対処法や万が一噛まれた際の処置方法、捕まえに行くのに必要な道具や装備をしっかり整えておく必要があります。あとは経験がありませんので熟練した職人について手取り足取り教わるのが一番の近道です。
ハブは冬眠しないので大量に発見できる時期との差はあれど年中ハブを捕まえることは可能のようです。基本的にハブは夜行性なので視界が悪い中森に入っていく必要があります。暗い森の中でどこから襲ってくるか分からない状況での作業になるので非常に集中力が必要になります。ちなみにハブがいちばんよく見つかる時期は梅雨のジメジメした時期のようです。
ハブは元々臆病な性格で人のいる所までは来ないものの自分のテリトリーに侵入してきた相手に対しては攻撃的になるのでやはり注意が必要です。森だけでなくサトウキビ畑にも身を潜めていることもあるそうです。
ハブ酒やハブを使った加工品、料理には必要不可欠で、住民が噛まれる被害を減らす意味でもハブ取り職人は必要な仕事だと思います。
危険な仕事でかつ職人の技術や知識を身につける必要があるのでなかなか難しいですがハブに噛まれる被害を減らし、加工品を作る材料にもなる、とても貢献度の高い仕事です。
何かひとつでも参考になれば幸いです。
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