パティシエの仕事とは?
給料・やりがい・厳しい現実まで徹底解説!
ショーケースの中にキラキラと輝く、宝石のようなケーキやタルト。
甘く香ばしい匂いに満ちた店内。そんな洋菓子店(パティスリー)は
訪れるだけで人を幸せな気持ちにさせてくれます。
その魔法のようなお菓子を生み出すのが「パティシエ」。
フランス語で菓子をつくる人、菓子製造人という意味になります。
パティシエは男性、パティシエールは女性に使われるようですが
フランスや一部の専門店でない限りはパティシエ=菓子製造人と捉えられます。
「好き」を仕事にできる華やかでクリエイティブな職業
というイメージが強いですが
その裏側には、早朝からの厳しい肉体労働と科学者のような精密さが
求められる、甘くない現実が存在します。
この記事では、そんなパティシエの仕事のリアルを徹底的に解剖します。
具体的な1日の流れから、気になる給料事情
そしてこの仕事ならではの厳しい側面まで、その世界のすべてを詳しくお伝えします。
どんな職場があるの?パティシエの主な活躍の場
パティシエが働く場所は、街の洋菓子店だけではありません。
それぞれに特徴があります。
• 洋菓子専門店(パティスリー)
最も代表的な職場。生菓子から焼き菓子まで
その店の看板商品を一通り作る技術が身につきます。
• ホテル
製菓部門は「パティスリー」と呼ばれ、レストランのデザート
宴会や結婚式のビュッフェ、ブティックでの販売など
多岐にわたる洋菓子を製造します。
高い技術と格式が求められる、花形の職場のひとつです。
• レストラン
コース料理の最後を飾る「アシェットデセール(皿盛りのデザート)」を
専門に作るパティシエです。
出来立ての温かいものと冷たいものを組み合わせるなど
レストランならではの創造性が発揮されます。
• 結婚式場
ウェディングケーキや披露宴で提供される
デザートビュッフェなどを専門に担当します。
人生最高の瞬間を彩る、華やかでやりがいの大きい仕事です。
• 菓子メーカー
新商品の開発や、製造ラインの管理など
多くの人に届けるためのお菓子作りに携わります。
【最重要】パティシエの具体的な仕事内容
パティシエの一日は、お客様が目覚めるずっと前から始まります。
1. 仕込み
早朝に出勤し、その日に作るお菓子の準備をします。
小麦粉や砂糖などの材料を1g単位で正確に計量し
スポンジ生地やタルト生地、カスタードクリームやムースなど
お菓子のベースとなるパーツを大量に作ります。
お菓子作りは科学実験のようなもので
この計量のわずかなズレが完成品の出来を大きく左右します。
2. 仕上げ(デコレーション)
仕込みで作ったパーツを組み立て、ケーキを完成させていく
最も華やかな工程です。
生クリームを泡立てて塗る(ナッペ)、クリームを絞る
フルーツを飾るなど、美的センスと繊細な技術が求められます。
ショーケースに並ぶ美しいケーキは、この緻密な作業の結晶です。
3. 焼き菓子の製造
クッキーやフィナンシェ、マドレーヌといった焼き菓子は
店の売上を支える重要な商品です。
生地の仕込みから焼成、袋詰めまで、常に一定の品質を保つための
丁寧な作業が求められます。
4. 商品開発
シェフ・パティシエ(責任者)になると
季節のフルーツを使った新商品の企画や
イベント(クリスマス、バレンタインなど)限定のケーキを
考案するのも重要な仕事になります。
5. 在庫管理・発注、清掃
生クリームやフルーツなど、鮮度が命の食材を管理し
無駄なく発注します。
そして、1日の仕事の終わりには
調理器具や厨房全体を徹底的に洗浄・殺菌します。
繁忙期と衛生管理の厳しい現実
Q1. 繁忙期はいつ?
パティシエの仕事は、イベントと密接に結びついています。
特にクリスマス(12月)とバレンタインデー(2月)は
想像を絶するほどの忙しさです。
この時期は、連日深夜までの残業や、泊まり込みでの作業も珍しくなく
心身ともに最も過酷なシーズンとなります。
その他、ホワイトデーや母の日、ハロウィンなども繁忙期にあたります。
Q2. 衛生管理は他の食に関する業界よりも厳しい?
はい、最も厳しいレベルと言えます。
その理由は、パティシエが扱う食材の特性にあります。
• 生クリームや生の卵、フルーツといった「生モノ」を多用する
• ケーキやムースなど、加熱せずにそのまま提供する商品が多い
これらの食品は、細菌が繁殖しやすく
1つ間違えれば大規模な食中毒事故に直結します。
そのため、調理器具の洗浄・殺菌、食材の温度管理
スタッフの健康管理など HACCP(ハサップ)という
国際的な衛生管理基準に基づいた、極めて厳格な衛生管理体制が求められます。
気になる給料・年収事情
パティシエの給料は残念ながら、その労働時間の長さや専門性の高さに比べて
初任給は低い傾向にあります。
技術を身につけて一人前になるまでの「修行期間」と捉えるのが一般的です。
• 見習い期間(20代)
年収250万円~350万円
まずはアシスタントとして、厳しい下積みからスタートします。
• 中堅クラス(30代)
年収350万円~500万円
一通りの業務をこなし、責任あるポジションを任されるようになると
給料も安定してきます。特にホテルのパティシエは、比較的高い給与水準にあります。
• シェフ・パティシエ、独立開業
年収600万円以上
お店の責任者(シェフ)や、自分のお店を持って成功すれば
収入は大きく上がります。
国内外で評価されるようなトップシェフになれば年収1,000万円以上も可能です。
あなたは当てはまる?パティシエに向いている人
• 体力と忍耐力がある人
早朝からの長時間の立ち仕事や繁忙期の激務に耐えられる強靭な体力と精神力は
最も重要な資質です。
• 手先が器用で、物事を科学的に考えられる人
繊細なデコレーションを行う器用さと、レシピの化学的な原理を理解し
正確に作業をこなせる論理的思考力が必要です。
• 探求心と美的センスがある人
常にお菓子のトレンドを学び、新しい技術を習得しようとする探求心と
人々を魅了する美しいお菓子を創り上げる美的センス。
• チームワークを大切にできる人
厨房での仕事は、多くのスタッフとの連携プレーです。
お互いに協力し合える協調性が不可欠です。
まとめ
パティシエは、甘く幸せな時間を提供するとても夢のある仕事です。
しかしその裏側には、厳しい修行と肉体労働
そして科学者のような精密さと芸術家のような感性が求められる
甘くない世界が広がっています。
それでも、自分の手から生み出されたお菓子で
誰かの誕生日や記念日を彩り「美味しい!」という
最高の笑顔を見ることができた時の喜びは何物にも代えがたいものでしょう。
もしあなたが、お菓子作りへの尽きない情熱と
プロの職人になるための覚悟を持っているなら、パティシエという道は
あなたの人生を豊かにする、挑戦しがいのあるキャリアとなるはずです。
他の仕事を見てみる→Check

