仕事

ビールテイスター

ビールテイスターの仕事とは?
年収・資格・謎に包まれた実態を徹底解説!

 

「ビールを仕事で飲めるなんて、最高の職業だ!」

ビール好きなら、一度はそんな夢のような仕事を思い描いたことがあるかもしれません。
その代表格がビールの品質をチェックする「ビールテイスター」です。

しかしその実態は私たちが想像するような「楽しくビールを飲む仕事」とは
少し異なります。
それは新商品の未来を左右し、企業のブランド価値を守る
極めて専門的
責任の重い仕事なのです。

この記事では、そんなビールテイスターの仕事のリアルを徹底的に解剖します。
具体的な仕事内容から、求められる資格
そして気になる給料事情まで、その奥深い世界へご案内します。

 

具体的にどのような仕事?
「官能評価」のプロフェッショナル

まず理解すべき最も重要な点は「ビールテイスター」という
単独の職種での求人は、実はほとんど存在しないということです。

ビールメーカーにおいてビールの味や香りを評価する仕事は「官能評価」と呼ばれ
主に「商品開発部門」「品質管理部門」に所属する社員が
専門の「官能評価パネル」の一員としてその役割を担います。

彼らの仕事は、大きく分けて2つあります。

1. 新商品の開発

新商品を発売する前に、開発段階のビールを何度も試飲します。

コンセプト通りの味になっているか?
(例:「フルーティーな香りは十分か」「キレのある後味か」)

香味のバランスは取れているか?

ターゲット層に受け入れられる味わいか?

などを複数人のパネルで客観的に評価し
議論を重ねてひとつの商品を完成へと導きます。

2. 品質管理

毎日工場で製造されるビールが、常に同じ

品質を保っているかをチェックします。
設計通りの味・香りからズレていないか
劣化や異臭(オフフレーバー)がないか
人間の五感をセンサーとして厳しく判断します。

彼らは単に「美味しい」「好き」といった主観で評価するのではありません。
「リンゴのような香り(エステル香)が弱い」
「パンのような香り(モルト香)が基準値より強い」
といったように

ビールの風味を具体的な言葉で、客観的に分析・表現することが求められる
科学的な仕事なのです。

 

新商品の売上を左右する、責任重大な役割

官能評価パネルが下す判断は会社の経営を左右することもある
非常に責任の重いものです。

パネルの「GOサイン」が出なければ
何億円もかけた新商品が世に出ることはありません。
逆に、市場のニーズを読み違えた評価をしてしまえば
鳴かず飛ばずの失敗作を生み出してしまう可能性もあります。

また品質管理においては、彼らが見逃したわずかな品質のズレが
企業のブランドイメージを大きく損なう
大規模な製品回収に繋がるリスクもはらんでいます。

彼らの舌と鼻は、企業の信頼を守る「最後の砦」なのです。

 

資格は必要?「舌が肥えている」だけでは務まらない?

Q. 資格は必要? なくても仕事はできる?

A. 企業内で働く場合、必須の社外資格はありません。しかし、実力を証明する資格は存在します。

大手ビールメーカーの官能評価パネルになるために
特定の社外資格は必要ありません。
その代わり、社内で独自の厳しい認定試験を設け
それに合格した人だけがパネルのメンバーになれます。

一方で、クラフトビール業界や飲食業界で
自身の専門性を示すために非常に有効な資格は存在します。

ビアテイスター/ビアジャッジ: 日本地ビール協会が認定する資格。
ビールの品質を客観的に鑑定する能力を証明します。

Cicerone®(シセロン): アメリカ発祥の国際的なビール専門家認定資格。
ビールのサービングやスタイルに関する幅広い知識を証明し
世界的に高く評価されています。

ビール検定(びあけん): ビールの歴史や文化など
幅広い知識を問う検定。愛好家向けですが知識の深さを示すのに役立ちます。

Q. ビールについてしっかり舌が肥えた人でないと務まらない?

A. はい。しかし、それだけでは全く務まりません。

鋭敏な味覚や嗅覚は、この仕事のスタートラインに過ぎません。
それ以上に重要なのが、感じ取った味や香りを具体的で、誰が聞いても同じように理解できる「共通言語」で表現する能力です。

例えば、「美味しい」ではなく、「カラメルのような甘い香りと
柑橘系のホップの爽やかな香りが調和し、後味に心地よい苦味が続く」
といったように
風味を要素分解し、論理的に説明するスキルが不可欠です。

 

気になる給料・年収事情

前述の通り、「ビールテイスター」という独立した職種はないため
給料は所属する企業の給与体系に基づきます。

1. 大手ビールメーカーの社員として働く場合

商品開発や品質管理の研究・技術職としての給与になります。
これは一般的な大企業の総合職・技術職と同様、あるいはそれ以上の高い水準です。
年収の目安:600万円~1,000万円以上

年齢や役職に応じて、着実に昇給していきます。
非常に安定した、恵まれた待遇と言えるでしょう。

2. 資格を活かして飲食業界などで働く場合

ビアパブのマネージャーや、酒販店の専門スタッフとして働く場合です。
年収の目安:300万円~500万円前後

業界の平均的な給与水準となりますが
資格を持つことで専門スタッフとして手当がついたり
より条件の良い職場に就職できたりする可能性があります。

 

あなたは当てはまる?ビールテイスターに向いている人

鋭敏な五感と、それを表現する豊かな語彙力を持つ人

味や香りのわずかな違いを感じ取り、それを的確な言葉で表現できる能力。

高い集中力と客観性を持つ人

体調や気分に左右されず、常に冷静かつ客観的に製品を評価できる力

知的好奇心と学習意欲が旺盛な人

ビールの醸造方法、化学成分、世界中のビアスタイルなど
常に新しい知識を学び続ける探求心

徹底した自己管理能力がある人

官能評価の前には香りの強い食事を避ける
香水や匂いの強い柔軟剤を使わない
常に体調を万全に整えるなど
五感を最高の状態に保つためのストイックな自己管理ができること。

そして何より、ビールへの深い愛情を持つ人

全ての探求心や努力の源となる、ビールへの尽きない情熱

 

夢のような仕事は簡単ではない

「ビールテイスター」という夢のような響きの裏には、「官能評価」という
極めて科学的で、高い集中力と自己管理を求められる
プロフェッショナルの姿がありました。

それはただビールを味わうのではなく、その一杯に込められた技術と品質
そして企業の未来までをも見極める、責任重大な仕事です。

もしあなたが、ビールへの人一倍の愛情と
その魅力を言葉で解き明かす探求心を持っているなら

この奥深く、そして知的な「ビールの守護者」という道は
あなたの人生を豊かにする挑戦しがいのあるキャリアとなるかもしれません。

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ABOUT ME
aki
akiです。過去の交通事故で夢を諦め、人生の挫折から多くを学びこれからの人生をより豊かに生きるため日々精進しております。 調べることが大好きでわからないこと知りたいことがあればとにかく調べるやってみる!好奇心が絶えません!