「事故物件に住む仕事」は実在する?
給料・噂の真相と芸人の実態を徹底解説!
「前の住人が、この部屋で亡くなっているんです」
もし不動産屋さんでそう告げられたらあなたはどうしますか?
多くの人がいくら家賃が安くても敬遠してしまう「事故物件」
しかしそのネガティブなイメージを逆手に取った
奇妙な「仕事」が存在するという噂を聞いたことはないでしょうか。
不動産業者が誰かを一時的に住まわせる
あるいは、芸人やYouTuberが自ら住んでネタにする…。
この記事では、そんな「事故物件に住む仕事」のリアルを徹底的に解剖します。
それは本当に存在するのか?給料はもらえるのか?
そして、その仕事の実態とリスクまで、謎に包まれた世界のすべてを詳しくお伝えします。
噂の真相「事故物件ロンダリング」とは?
Q. 不動産業者が社員に住まわせて、事故の報告をしないで済むようにしてるって本当?
A. はい、それは「事故物件ロンダリング」と呼ばれる
不動産業界で長年行われてきた慣習です。
まず、法律(宅地建物取引業法)のルールを理解する必要があります。
物件で殺人や自殺、火災による死亡などがあった場合
家主や不動産会社は次に入居する人に対して
その事実を伝える義務(告知義務)があります。
しかしこの法律にはひとつ、大きな「抜け道」がありました。
それは「何人後の入居者まで伝えなければならないか」
という明確な定めがなかったことです。
そこで行われるのが「事故物件ロンダリング」です。
事故が起きた後、不動産会社の社員や格安の家賃で募集した人を1人だけ
短期間(数週間〜数ヶ月)だけ入居させます。
するとその次(=事故後2人目)の入居希望者に対しては
「告知義務を果たした(1人目の人に伝えた)後なので
もう伝える必要はない」
という理屈が成り立ってしまうのです。
このように、一度誰かを挟むことで事故物件の履歴を
「洗浄(ロンダリング)」して
次の入居者に告知せずに貸しやすくする。
これが、噂の真相です。
※2021年に国土交通省がガイドラインを策定し
「概ね3年間」は告知することが望ましいとされましたが
依然としてこの慣習が完全になくなったわけではありません。
では、それは「仕事」なのか?収入の実態
ロンダリング」のために住む人がいることは分かりました。
では、それは給料がもらえる「仕事」なのでしょうか。
結論から言うと、給料をもらう「職業」ではなく
特殊な「契約」と考えるのが実態に近いです。
公に「事故物件に住むスタッフ募集!」
といった求人が出ることは、まずありません。多くの場合、
• 不動産会社の社員が、福利厚生の一環として、無料または格安の家賃で住む。
• 大家さんが知人などに頼み、謝礼と引き換えに短期間住んでもらう。
• 一部の専門業者が住みたい人を「物件浄化(お清め)のための入居者」
として大家さんとマッチングする。
といった形で行われます。
つまり、報酬は「給料」ではなく
「格安または無料の家賃」という形で支払われるのです。
お金を稼ぐ仕事というよりは、「究極の家賃節約術」と捉えるのが正しいでしょう。
新たな稼ぎ方:事故物件を「仕事のネタ」にする人々
ここまでは「ロンダリング」の話でしたが、
近年全く新しい形で事故物件を「仕事」にする人々が登場しました。
それが、お笑い芸人やYouTuberです。
これは間接的に仕事に繋がる「その他の系統の仕事」と言えるでしょう。
その代表格が、「事故物件住みます芸人」として知られる松原タニシさんです。
彼は様々な事故物件に自ら住み、そこで体験した不思議な出来事や
物件の歴史をテレビやラジオ、書籍、イベントなどで
語ることを自身の「芸」にしています。
また、心霊系のYouTuberが
視聴者の興味を引くコンテンツとして
事故物件での宿泊や調査を動画配信することも増えています。
彼らにとって
• 「事故物件に住むこと」自体が仕事のネタ(コンテンツ)
• そのコンテンツから得られる出演料や広告収入、印税が給料
となります。
この場合、仕事内容は「住むこと」そのものではなく
「住んだ経験を面白く、あるいは恐ろしく編集・発信し
エンターテイメントとして成立させること」なのです。
事故物件に住むことのリスクとメリット
この特殊な「仕事」には、当然ながら光と影があります。
メリット
• 圧倒的な家賃の安さ: これが唯一にして最大のメリットです。
相場の半額以下、時には光熱費のみで住めるケースもあります。
デメリット・気をつけるべきこと
• 精神的な負担: 「ここで人が亡くなった」という事実を
毎日意識しながら生活することによる精神的なストレスは計り知れません。
• 超常現象の可能性: 科学的に証明はできませんが
原因不明の物音や現象に遭遇する可能性はゼロとは言えません。
• 社会的な偏見: 友人や恋人、家族を部屋に招きにくい
といった人間関係の問題に発展することもあります。
• 短期契約が多い: 「ロンダリング」目的の場合
あくまで一時的な入居であるため
すぐにまた引っ越しをしなければならない可能性があります。
家賃の安さと新たな仕事の開拓の可能性
「事故物件に住む仕事」は、私たちの知らないところで、確かに存在していました。
• 不動産業界の慣習としての**「ロンダリング」**。これは給料をもらう仕事ではなく、格安家賃を報酬とする特殊な契約。
• エンタメ業界の新しい手法としての**「コンテンツ化」。これは、住む経験をネタにして出演料や広告収入を得る**、正真正銘の「仕事」。
公の求人サイトで見つけることはできない、この奇妙な仕事。それは、不動産業界の法律の抜け道と、人々の好奇心、そして「安く住みたい」という切実なニーズが交差する、現代社会の歪が生んだ、非常にユニークな存在と言えるのかもしれません。
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