海上自衛隊の仕事とは?
給料・階級から厳しい現実まで徹底解説!
四方を海に囲まれた海洋国家、日本。
その広大な海を舞台に、国の平和と安全を日夜守り続ける
海のスペシャリスト集団が「海上自衛隊」です。
護衛艦や潜水艦が大海原を進む姿
哨戒機が空から海を監視する姿に、憧れを抱く人も少なくないでしょう。
しかしその勇壮なイメージの裏には、厳しい訓練と規律
そして長期間にわたる洋上勤務といった知られざる現実が存在します。
この記事ではそんな海上自衛隊という仕事のリアルを徹底的に解剖します。
具体的な仕事内容は?
艦艇勤務だけではない多様な「職種」
海上自衛隊の仕事は特別職国家公務員として
日本の領海を監視・防衛し海上交通の安全を確保することです。
その任務は陸上自衛隊と同様に
「国の防衛」「災害派遣」「国際平和協力活動」が三本柱ですが
その舞台は主に「海洋」となります。
海上自衛隊の仕事は、艦艇や航空機
そしてそれらを支える陸上部隊など多岐にわたる
「職種」に分かれています。
- 艦艇勤務の職種
- 航海・船務:
艦艇の操艦や、レーダーによる見張りなど、艦の「目」となる役割。 - 射撃・水雷:
護衛艦の主砲やミサイル、潜水艦の魚雷などを扱う戦闘の中核。 - 機関:
巨大なエンジンや発電機を動かし、艦の心臓部を担うエンジニア。
- 航海・船務:
- 航空部隊の職種
- 飛行:
P-3C哨戒機やSH-60Kヘリコプターなどのパイロットや搭乗員。 - 航空管制:
基地の管制塔から、航空機の安全な離着陸を誘導します。 - 航空機整備:
航空機のエンジンや電子機器などを整備するメカニック。
- 飛行:
- 陸上勤務・後方支援の職種
- 経理・補給:
隊員の給与計算や、部隊に必要な物資の調達・管理を行います。 - 施設:
基地施設の維持管理や建設を担います。 - 通信、気象・海洋、衛生、音楽など
部隊を支える専門職も多数存在します。
- 経理・補給:
自衛官になるには?
多様な入隊コース
自衛官になるためには、「自衛官採用試験」に合格する必要があります。
海上自衛隊を目指すための主なコースは以下の通りです。
- 自衛官候補生:
18歳以上33歳未満の人が対象。
任期制(海上自衛隊は1任期3年)の隊員です。基礎教育を経て
2等海士としてキャリアをスタートします。 - 一般曹候補生:
18歳以上33歳未満の人が対象。
部隊の中核となる「曹(下士官)」になるためのコースです。
非任期制で、長く働くことができます。 - 航空学生:
高校卒業後、パイロットや戦術航空士を目指すための専門コース。
非常に人気が高く、難関です。
その他、将来の指揮官となる
「一般幹部候補生」や「防衛大学校」といった道もあります。
気になる給料・年収と「階級」
自衛官の給与は法律に基づいて定められており非常に安定しています。
海上自衛隊は、航海手当や乗組手当などが加算されるため
陸上自衛隊と比較してやや高い傾向にあります。
- 全体の平均年収:
約640万円~750万円 年齢や階級
そして乗艦・航空機搭乗の有無によって大きく変動します。
海上自衛官の「階級」
自衛官のキャリアは、階級と共にあります。
昇任することで、責任と給与も増えていきます。
|
階級 |
読み方 |
主な役職 |
|
海士 |
かいし |
新人隊員など、キャリアのスタート |
|
海曹 |
かいそう |
現場のリーダー、各分野のスペシャリスト |
|
海尉 |
かいい |
小規模な部隊の指揮官(幹部) |
|
佐官 |
さかん |
護衛艦の艦長や、司令部の幕僚など |
|
将官 |
しょうかん |
海上幕僚長をトップとする、最高幹部 |
仕事のやりがいと大変なこと・厳しさ
やりがい
日本のシーレーンを守るという使命感:
資源の多くを海上輸送に頼る日本の生命線
「シーレーン(海上交通路)」を守っているという何物にも代えがたい誇り。
世界を舞台に活躍できるスケールの大きさ:
長期航海や海外派遣、国際的な共同訓練など、世界中の海が仕事場になります。
艦艇というひとつの家族との固い絆:
数ヶ月にわたり、ひとつ屋根ならぬ
「ひとつ艦(ふね)」の下で生活を共にする乗組員との間には
家族以上の固い信頼関係が生まれます。
大変なこと・厳しいこと・危険なこと
長期間にわたる洋上勤務:
一度航海に出れば、数週間から数ヶ月間
家族や友人と会うことはできず
インターネットも自由に使えない環境で過ごさなければなりません。
プライベートの制限と団体生活:
艦内では、居住スペースも限られ
プライベートな時間はほとんどありません。
厳格な規律の中での団体生活が基本です。
揺れる艦内での過酷な任務:
嵐で大揺れする艦内でも食事の準備や機器の整備
見張りなどの任務を24時間交代制で続けなければなりません。
常に伴う危険:
悪天候による海難事故のリスクや、有事の際の危険は常に伴います。
あなたはどっち?
海上自衛官に向いている人・向いていない人
【向いている人の特徴】
- 何よりもまず、「海が好き」で、船上での生活に抵抗がない人
- 「国を守る」という強い使命感を持つ人
- 規律を守り、チームの一員として行動できる、高い協調性を持つ人
- 長期間の団体生活に耐えられる、精神的なタフさを持つ人
- 閉鎖された環境でも、楽しみを見つけられるポジティブな人
【向いていない人の特徴】
- 船酔いがひどい人
- 集団行動や、厳しい上下関係が苦手な人
- プライベートの自由や、家族との時間を最優先したい人
- 閉鎖的な環境や、単調な生活がストレスになる人
「当たり前の日常」を守り抜く誇り高き海の戦士
海上自衛隊の仕事は、単なる公務員ではありません。
それは自らの自由と引き換えに
日本の広大な海とそこに暮らす人々の平和な日常を守り抜くという
崇高な使命そのものです。
その道は過酷な訓練と、長期間にわたる洋上生活という
決して楽なものではありません。
しかしそれを乗り越えた者だけが手にすることができる
水平線の向こうに広がる無限の可能性と揺るぎない誇り
そして生涯の仲間がいます。
もしあなたが、雄大な海に心を燃やし
社会に貢献するという大きなやりがいを求めるなら
海上自衛隊という道は、あなたの人生を懸けるに値する
最も尊いキャリアとなるでしょう。
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