管理栄養士の仕事とは?
栄養士との違い・年収・国家試験の難易度まで徹底解説!
「食べること」で、人を健康に、そして笑顔にする。
そんな「食」の持つ力を科学的な知識と専門技術で
最大限に引き出すのが「管理栄養士」の仕事です。
栄養士の上級資格であり医療現場をはじめとする社会の様々な場面で
その専門性が高く評価されています。しかし
「栄養士と何が違うの?」
「国家試験は難しい?」
「本当に頭が良くないと務まらない?」
など、多くの疑問を持つ方もいるでしょう。
この記事では、そんな管理栄養士の仕事のリアルを徹底的に解剖します。
栄養士との決定的な違いから、チーム医療における重要な役割
そして気になる年収事情まで、その世界のすべてを詳しくお伝えします。
管理栄養士と栄養士、決定的な違いとは?
まず、最も重要な「栄養士」と「管理栄養士」の違いを理解しましょう。同じ食の専門家ですが、国家資格としてのレベルと、仕事の対象範囲が根本的に異なります。
管理栄養士
資格の種類
厚生労働大臣の免許(国家資格)
主な対象者
健康な人・病気の人・特別な配慮が必要な人
主な業務
集団への栄養指導・給食管理(栄養士の業務)
傷病者への専門的な栄養指導(治療の一環)
資格取得の方法
養成施設を卒業後 国家試験に合格する必要がある
栄養士
資格の種類
都道府県知事の免許
主な対象者
健康な人
主な業務
集団への栄養指導・給食管理
資格取得の方法
養成施設(大学・短大・専門学校)を卒業すれば取得
最大の違いは、管理栄養士が病気を患っている方や
アレルギー、嚥下困難など特別な配慮が必要な方々に対して
専門的な栄養指導を行える点です。
これは治療行為の一環と見なされるため
医療現場で医師や看護師と共に働く上で不可欠な資格となります。
栄養士についてみてみる→Check
管理栄養士の国家試験は難しい?
結論から言うと、決して簡単な試験ではありません。
管理栄養士国家試験の合格率は、近年全体で50%~60%台を推移しており
特に2024年(第38回)、2025年(第39回)は50%を下回るなど
難化傾向が見られます。
ただし、受験者の内訳を見ると大きな特徴があります。
• 管理栄養士養成課程(新卒)の合格率:約80%~90%
• 既卒者の合格率:約10%~20%
養成課程でしっかりと学び卒業後すぐに受験する新卒者の合格率は非常に高い一方
既卒者にとってはかなり厳しい試験となっています。
計画的な学習と強い意志が合格の鍵となります。
どんな職場があるの?活躍のフィールド
管理栄養士の専門性は、社会のあらゆる場所で求められています。
1. 医療機関(病院、クリニック)
最も専門性が活かされる職場です。医師、看護師、薬剤師などと
連携し患者ひとりひとりの病状に合わせた栄養管理計画を立て
食事療法をサポートします。
2. 福祉施設(高齢者施設、障がい者施設)
利用者の健康状態や嚥下(えんげ)能力に合わせた食事を提供し
QOL(生活の質)の向上を目指します。
3. 学校・保育園
成長期の子どもたちのために、栄養バランスの取れた給食を提供します。
アレルギーを持つ児童への対応や、「食育」活動も重要な仕事です。
4. 行政(保健所、保健センター)
公務員として地域住民の健康増進のための企画立案や
栄養相談、健康教室の開催などを行います。
5. 一般企業・研究機関
食品メーカーでの商品開発、製薬会社での栄養に関する情報提供
スポーツジムでのアスリートへの栄養指導
美容業界でのインナービューティーの提案など活躍の場はますます広がっています。
【最重要】管理栄養士の具体的な仕事内容
管理栄養士の仕事は、単なる献立作成やカロリー計算に留まりません。
1. 栄養アセスメントと栄養管理計画の策定
患者や利用者の血液データや身体計測値、
食事摂取状況などを分析(アセスメント)し栄養状態を評価します。
その上で、個々の目標を設定し、具体的な栄養管理計画を立案します。
2. チーム医療の一員としての役割
病院では、医師、看護師、薬剤師、理学療法士など多職種が連携する
「チーム医療」が主流です。
管理栄養士は「栄養の専門家」としてチームに参加します。
例えば、栄養状態の悪い患者さんのための「栄養サポートチーム(NST)」や
飲み込みが難しい患者さんのための「摂食嚥下チーム」などで
専門的な見地から食事形態や栄養補給方法を提案し
治療効果の向上に貢献します。
3. 献立作成と給食管理
栄養管理計画に基づき美味しく安全で栄養バランスの取れた食事の献立を作成します。
食材の発注・検品、厨房の衛生管理 調理スタッフへの指示・指導も行います。
4. 栄養食事指導
患者さんやその家族に対し退院後の食事療法について
ライフスタイルに合わせて実践できるよう具体的にアドバイスします。
病気の再発防止や健康寿命の延伸に繋がる重要な業務です。
カロリー計算は難しい?大変なこと
Q. カロリー計算は難しい?特別頭が良くないとダメ?
A. 「数学的な才能」は不要ですが、「科学的な思考」は必要です。
カロリー計算自体は、専用の栄養計算ソフトを使うことがほとんどで
手計算で複雑な数式を解くわけではありません。
大切なのは計算結果の数値を
なぜその栄養素が必要なのか、どう体に作用するのか
といった科学的根拠に基づいて理解し説明できる能力です。
論理的に物事を考え、学ぶ意欲があれば文系・理系問わず十分に務まります。
その他の大変なこと
• 多職種との連携とコミュニケーション
チーム医療では、専門分野の違うスタッフと対等に議論し
連携する必要があります。
専門用語を分かりやすく伝えたり時には意見の対立を調整したりする
高度なコミュニケーション能力が求められます。
• 常に学び続ける姿勢
医療も栄養学も日進月歩です。最新の研究論文を読んだり、学会に参加したりと
常に知識をアップデートし続ける努力が不可欠です。
• 命に関わる責任の重さ
栄養管理は、時に患者さんの回復を大きく左右します。
アレルギー対応のミスは命に関わるため、プレッシャーは非常に大きい仕事です。
気になる給料・年収事情
管理栄養士の年収は、その高い専門性から、栄養士よりも高い水準にあります。
• 平均年収
約400万円~450万円
厚生労働省の調査などによると栄養士よりも年間で数十万円高い傾向にあります。
資格手当が支給される職場も多いです。
• 年代別の目安
• 20代(新人・若手): 年収330万円~400万円
• 30代(中堅): 年収400万円~500万円
• 40代以降(ベテラン・管理職): 年収500万円以上
病院の栄養科の科長や、企業の管理職などになれば
年収700万円以上を目指すことも可能です。
公務員として働く場合は、勤続年数に応じて安定した昇給が見込めます。
あなたは当てはまる?管理栄養士に向いている人
• 科学的な探求心と学習意欲がある人
人体の仕組みや栄養の化学に興味があり
常に新しいことを学び続けられる人。
• 論理的思考力とコミュニケーション能力がある人
データを分析して計画を立て
それを他者に分かりやすく説明し、納得してもらう力。
• 強い責任感と倫ゲリ観を持つ人
人の健康と命に直接関わる仕事であるという自覚を持ち
誠実に業務を遂行できる人。
• 共感力と傾聴力がある人
患者さんや利用者の悩みや不安に寄り添い
親身になって話を聞ける力。
• チームで働くことが好きな人
様々な専門家と協力し1つの目標に向かって進むことに喜びを感じられる人。
まとめ
管理栄養士は、単なる「食事を作る人」ではなく
「食」を武器に人々の健康と命を支える、医療チームに不可欠な専門家です。
その道は簡単なものではなく、難関の国家試験を突破し
就職後も絶えず学び続ける努力が求められます。
しかし、その先には自らの専門知識で人を病気の苦しみから救い
健康な未来へ導くという計り知れないほどのやりがいと誇りが待っています。
科学的根拠に基づき、人の役に立ちたいと強く願うあなたにとって
管理栄養士という道は挑戦する価値のある
尊く、そして魅力的なキャリアとなるでしょう。
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