会話の基本
今回は仕事面での会話の基本についてになります。
会話は仕事をする上で最も重要なコミュニケーションのひとつです。言葉のチョイスはもちろん、声のトーン、スピード、ボリューム、更には身振り手振りなど視覚から入ってくる情報からも相手に与える印象は大きく変わってきます。
相手を不快にさせない、失礼のない会話ができるようにマスターしていきましょう。
印象の良い話し方
言葉使い
話す内容も大事ですが先ずは丁寧な言葉使いを意識しましょう。もちろん伝えるべき内容はきっちり伝え流のはもちろんですが丁寧な言葉遣いを意識しているかどうかで相手に与える印象は変わります。上手く話せていなくても丁寧に話そうとしている意思が伝われば相手を不快にさせることはないと思います。
声のトーン
普段の会話のトーンは高めを意識しましょう。普段の話し声は自分が思っている以上に低く聞こえていることが多いようです。
仕事のミス、悪い知らせに関してはトーンは低めで話しましょう。この場合にトーンが高いまま話してしまうと、この人悪い知らせなのにケロッとしてると思われてしまうかもしれません。基本的にトーンは高めを意識し、話す内容によってトーンをコントロールして話す意識をしましょう。
スピード
話しやすいスピードが良いですが、普段から話すのが早い人は言葉のひとつひとつをはっきり聴き取れる程度のスピードを意識しましょう。遅過ぎるのは相手を苛立たせる可能性もあるので早過ぎず遅過ぎずを意識しましょう。
抑揚
特に伝えるべき内容や文章の語尾をはっきりと。淡々と話していると重要な部分が、語尾をはっきり話さないと「この部分はやりましt…」で終わってしまうとやったのかやっていないのか…上手く伝えられていないかもしれません。
繰り返しになりますが伝えるべきことと語尾は特に意識して話しましょう。
視線
話し方だけではなくどこを見て話すかで相手に与える印象は変わってきます。やはり目を見て話すのがベストですがなかなか目を見て話せない人はよく言われていますが鼻の頭や口元を見る、このご時世であればマスク越しに相手を見て相手から見られるので多少視線も変わってくるかもしれませんが、見られて緊張する方はマスク越しに見られているだけだから気にしない!と意識してみると少しは気が楽になるかもしれません。
身振り手振り
良い話し方をしていくら目が合っていたとして、更に直立不動で話すよりは身振り手振りを駆使していくと、より気持ちが伝えられると思います。ただ、腰に手を当てたり腕組みしながら話すのは印象が悪くなりますのでそこは気をつけましょう。
ざっと挙げてみましたが話し方だけでもこれほど意識するべきところがあります。1度に全部意識するのは難しいですが、少しずつ取り入れていきましょう。
話す内容を考える

次は話す内容になります。伝えるべき内容は話始める前にある程度まとめておくと伝えやすくなります。実際に考えてみましょう。
5W2H
ご存知の方も多いと思いますが5W1HにプラスHとなります。話す内容をまとめるにはこれらを明確にすることが1番の近道になります。
- What 用件、仕事の内容、何についての伝えるのか
- When それが起こる、起こった、もしくは期限や期間など日時について。
- Where どこで起こる、起きたのか場所について
- Why なぜそうなのか、原因やそれについての理由など
- Who 実施する、した人物、それに関わった人物や部署など
- How(どのように) どのようにして実施したか実施していくか、やり方や方法など
- How much(いくら) それにかかるコストやおおよその予算など。
これらを伝えるべき内容に当てはめてより細かくしたり省いたりして伝えてみましょう。
付け足し・変換
伝えるべき内容の中には直球では少し相手に伝えるのは気が引けてしまうような内容もあると思います。そんな時に役に立つものになります。
言葉を付け足す
目上の方や敬語を使うべき相手に対してお願いをする時やなにかの動作をしてもらいたい時、伝える時などには頭に言葉を付け足して伝える(クッション言葉)と非常に伝えやすくなります。例えば…
- このままお待ちください。
- ちょうど切らしています。
- ご連絡先を教えてください。
- こちらにサインをお願いします。
これらの文にクッション言葉を付け足してみます。
- 恐れ入りますが、このままお待ちください。
- 申し訳ございませんが、ちょうど切らしています。
- よろしければ、ご連絡先を教えてください。
- お手数ですが、こちらにサインをお願いします。
これらの分に当てはまる言葉も一例ではありますが、このように柔らかい印象になったと思います。
変換する
文章には疑問形、命令形など形がありますが、特に命令形の文章は敬語であったとしても少し堅いイメージ、場合によっては印象が良くないこともあります。
そこで命令形の文章を疑問形、〇〇ですか?の文に変換してみましょう。すると相手に与える印象はグッと変わります。
例えば 「資料のBを見てください。」という文を「資料のBを見ていただけますか?」という文にすると相手は命令されたように感じることはありません。
お断りする場合
相手からの言葉で否定で返す機会があったらズバッと否定しては相手を傷つけることも考えられます。何か提案された時などは先程のクッション言葉を付け足して返してみましょう。
- せっかくお誘いいただいたのですが
- ありがとうございます、大変嬉しく思いますが
- 大変恐縮ではありますが
このような文章を付け足すといきなりお断りしてしまうよりもやんわりと、そしてキッパリとお断りすることができると思います。
上手な受け答えの方法

会話は自分から話すだけでなく相手から話しかけられ、それを返して返されてと進んでいきます。話上手は聞き上手という言葉があるように、話を聞いて、それに合った返しをするのも会話には非常に重要なものになります。
相づちを打つ
話を聞いていない時でも使えてしまう方法になりますので悪用はしないように注意しましょう。相づちを打つことで相手はちゃんと話を聞いてくれているの認識します。
- へぇ〜
- それは凄いですね!
- 分かります!
- 大変ですね…
- はい
など相づちの言葉は色々あると思いますが、相手の話すタイミングやスピードに合わせて取り入れるようにしましょう。決して相づちだけで会話を成立させないようにしましょう。
同意し兼ねる内容の受け答え
会話の中には同意を求めて話をされる!しかも賛同できない内容の話をされることもあると思います。その返答で相手の気持ちや自分の意見を上手く伝えられるかが別れます。
先ずはどのような内容でも否定から入らないようにしましょう。返答の最初から「いや」「しかし」という言葉を持ってくると相手はあまり気分が良くありません。相手の意見をしっかり理解して、賛同できる部分は賛成意見を述べましょう。賛同できない部分に関しては訂正案や代替案などを述べられると良いです。必ずしもその部分を否定する必要はありません。
相手の話を邪魔しない
相手が話をしている、特に何かを説明している最中に多いのですが、疑問に思ったことをその場で質問する…それが相手が話している最中であれば最悪です。それをしてしまうとどこまで話したか、今伝えたかったことが飛んでしまった…なんてことにもなりかねませんし、何より相手に対して非常に失礼にあたります。相手が話し続けている間は聞いているといる姿勢を見せるために相手を見たり頷いたり適度に相づちを打つのが良いです。
視線は相手に
相手が話している最中に視線をモニターや書類に向けてみたり、キョロキョロしてみたり…更にはペンをカチカチ鳴らしてみたり…当然これらの行為は相手の話に集中していないと捉えられてしまいます。話している相手を見て会話に集中することで相手は真剣に話を聞いてくれていると思ってくれます。話を聞く際は真剣に話を聞いているという姿勢を見せるのも重要になります。
方言について
地方出身の方はその地に根付いた方言で話慣れてしまってついつい方言が出てしまうこともあるかもしれません。しかしビジネスシーンにおいては同じ地域出身者同士よりも違う土地で育った者同士でのビジネスの方が圧倒的に多く、相手や使う方言によっては悪い印象を与えてしまうこともあるかもしれません。極力標準語で話せるようになると会話がスムーズになることが多いと思います。
今回は会話の基本についてお話させていただきました。何か一つでも参考になれば幸いです。
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